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遠吠えは届かない
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 ――闇の場合

闇はそこにはいなかった。
すでに噂が大きくなりすぎてしまった洗面所。『影』、『闇』、恐怖を感じさせる呼び名が付いた。
都市伝説が生まれやすい場所でもあったが、闇はそこを嫌った。
闇には意思があった。意思がある時点で、それは闇ではなかったのかもしれない。
彼、仮に闇を『彼』と呼ぶことにする。彼はなぜか執拗なまでに自然災害を探し、それを収容所にぶつけることを画策した。
しかし収容所は多くの能力者を閉じ込めている施設である。施設にいるのはおとなしい能力者ばかりではない。彼らが出られないのには理由がある。その一つが、建物自体の強度である。
次に彼はディラックという男について調べた。
しかしディラックの情報は、情報の海に浮かんでは来なかった。出てくるのはいらない経歴ばかり。普通の大学を出て、『アンノウン』と『ナイトメア』の関係を研究を始める。そして独立し、自分の研究施設、通称『ディラックの箱』を作る。以後の情報は不明。ディラックは外部の人間との接触を嫌っているのか、研究施設からほとんど出ることはなかったようだ。『箱』もありふれた研究施設の一つとされている。外部の人間は、ここに能力者たちが監禁されているなど知る由もなかった。

もちろん、ディラックが賞金首であることを闇は知ることができなかった。彼は賞金稼ぎではない。そして、厳重に管理された賞金首の情報にアクセスすることは敵わなかった。名の知れるハッカーたちですら、賞金首、それもSランクのものにアクセスすることは難しい。賞金とその首を管理する側もプロである。


「嵐の夜は好きではない、うるさくてかなわんからな」
闇の精神に女性の声が割り込んできた。
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こちらは『第3回リアクション』の縦書き文庫版になります。(内容は同じです)
 ――アルバイト医師の独り言

やぁ、そこで見ている誰かさん。
誰が誰かはわからないけど、ここ、警備厳重だから常に見られている感覚があるんだ。
昔っから勘は鋭いほうでね‥‥そんな話どうでもいいか。
知っているかもしれないけれど、僕の名前は『ウラジーミル・リヤトニコフ』。ロシア出身の医者だよ。
今は医者っていうよりもカウボーイ‥‥つまり賞金稼ぎのほうが本業かな。
賞金稼ぎを知らない? 未発達な政府があってね、そこが仕切ってるんだ。詳しいことは僕もよく知らない。企業やマフィアみたいな団体から個人まで、色々な人が賞金を上乗せして賞金稼ぎに犯罪者(と限らない人もいるけどね)を捕まえてもらうシステムさ。
僕ら能力者――研究者は僕らのことを『アノニマ』っていうんだけど、どうもその呼び名は好きじゃなくてね。とにかく、能力者にとっては『賞金稼ぎ』はいい仕事の一つなんだ。
かくいう僕も能力者であり、昔は賞金首だった。その昔は軍医。若いのに修羅場くぐってるって? この時代に生きた人間はみんなそうさ。

なぜ僕がこの施設に医者としてもぐりこんだか。それは当然賞金のためだよ。知っているかも知れないけれど、ここの所長、アルバート・ディラックには大金が掛けられている。それは地下政府のものか、はたまた技術を欲するどこかの組織が掛けたものか、残念だけど僕は知らない。Sランクってことで情報を見れるのは一部の凄腕カウボーイだけなんだ。そういう賞金稼ぎにだけこっそり情報が与えられるわけ。ちなみに賞金稼ぎで言う『Sランク』は僕じゃなくて僕の友人だよ。
ついでに、これも知っているかもしれないけれど、賞金首は生け捕りにしないといけない。殺して首を持って行ってもダメってことさ。
この施設ではときどき『脱走』っていうのがあるらしくてね、僕はそこに便乗してディラックを捕まえるつもりだよ。

あ、トカゲ‥‥逃げられた。
一月以上リアクションの予定が遅れておりましたが、やっとパソコンとネットが使えるようになりましたのでそろそろと更新を再開します。
とはいえリアクションもまだすべて書き終わっていないので、少しずつの掲載になると思います。

私の都合で皆さんの予定を狂わせてしまったことを重ねてお詫び申し上げます。
もうすこしだけ、できれば最後までお付き合いくださればそれ以上嬉しいことはありません。
どうかよろしくお願いします。

ただいまお送りいただいたアクションの確認中です。
アクション送り忘れちゃった!な方もまだ間に合います!送ってください!
リアクションは9月に入ってから書き始めようと思っていますので、またしばらくお時間を頂くことになります。

それから、メールで個人的にもお答えするつもりですが、皆さんに向けてこちらでもお答えします。
「PCの過去を小説などで書いてもいいの?」とのご質問をいただきましたが、もちろんOKです。
世界観などは自由に使ってください。
足りない部分を個々の解釈で付け加えることや、こちらで紹介しているNPCの使用などは二次創作の範囲ということでOKです。むしろ歓迎します。
こちらへの連絡や許可なども特に必要ありませんので、自由に創作してください。
せっかく掲示板がありますので、そちらで紹介してくださってもかまいません。

※新規キャラクター登録は現在受け付けておりません。

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